とっととパソコン事情解説しろや、との天啓を受けたので、とっとと書きたいと思います。
例によって長文ですが、よろしくお願いします。
今年の10月に Windows 7 という新しいOSが出ました。
それまでの最新版である Windows Vista は、動作が重い・操作感が良くないなど様々な理由で酷評されていました。
で、その反動なのかどうかは分かりませんけど、 Windows 7 が出る前には、やたらと持ち上げられてたわけですよ。
それにまんまと乗せられた僕は、Windows Vista 搭載のパソコンを買っておきながら、各社の Windows 7 無償・優待アップグレードキャンペーンに応募して Windows 7 を手に入れてアップグレードしてみました。
結論から言うと…… Windows 7 は全体的にいいです!
乗せられてだいたい正解!
Windows XP にどうしてもというこだわりがある人なら仕方ないですが、これからパソコン買うなら、大抵の人にとって Windows 7 はベストな選択肢になるでしょう。
そして、わざわざ Vista を使う理由はほとんどなくなったと言っていいでしょう(笑)。
僕が個人的に、 7 に変わっていいと思った点。
まず、(微妙にですが)動作が軽い!
Vista ではメモリ使用量がやたら多いのが原因で、動作が重くなっていたのですが、 7 ではメモリ使用量減により軽くなったのです。
試しに自分のパソコンで調べてみると、Vistaの頃はメモリ使用量が1.1GB前後だったのが、 7 では650MB前後にまで減りました。
400MB以上も減ったので、特に性能が制限されやすいノートパソコンには嬉しいですね。
というわけで、僕の買ったノートパソコンは、すぐさま Windows 7 へとアップグレードされ、現在も軽い動作で作動中です。
次は、UAC(ユーザーアカウント制御)です。
あれですよ、Vista使ってて特定のファイルをいじろうとした時(例えば、CドライブのProgram Filesのフォルダの中で右クリックして、フォルダを新規作成しようとした時)、「ポン」という音と共に画面が暗くなり、「実行するにはあなたの許可が必要です」とかのメッセージが出ていちいち承認してやらなければならないアレです。
セキュリティ向上のためにと Vista で導入されたのですが、結構頻繁に出てくるんで、うっとうしさを感じた人も多いはず。
それが 7 では、メッセージが出てくる頻度を調整したりできるようになりました(なしにすることもできます。 なしにするのは Vista でも出来ると言えば出来るんですけどね)。
おかげでほとんどメッセージが出なくなり、ホッと一安心。
そして、個人的に一番良かったのは、ウィンドウの操作性の向上です。
具体的に言うと、最大化が瞬時にできるようになった上、画面の左右に寄せることで同時に作業しやすくなりました。
例えば、Wordを開いて作業するとします。
まず最大化は、マウスでタイトルバーを画面の上の方にドラッグするか、キーボードから「Windows」+「上」と入力することで瞬時に可能です。
わざわざ右上の小さな最大化ボタンをクリックする必要がなくなり、作業しやすくなります。
そして一番便利なのが、ウィンドウを左右に寄せることができる機能。
これは例えば、Wordで文章を書いているときに、ネットで調べながら書き進めたいとします。
その時、今までなら一番前に出てくるウィンドウをいちいちクリックしたり、ウィンドウの幅や位置を調整する必要がありました。
しかし、そんなまどろっこしいことが必要なくなる。
画面の左半分にウィンドウを表示させたい場合は、タイトルバーを画面左端にドラッグするか、「Windows」+「左」。
右半分に表示させたいなら、その逆でできます。
そうして、左側に Word、右側にネットを表示させてみたのが下の画像です。
この状態なら、多少画面は小さいものの、見比べながら書きやすいです。
これが一瞬でできるんですから、かなり便利。
もう、使わない手はない!
他にも、タスクバーの簡素化やライブラリ、無線LANの使用感の向上など、改良された点が多くあり、 Windows 7 は自信を持って勧められるOSになったと言えます。
ここから先は、もう少し高度な話になります。
Windows 7 を導入する予定があるなら、考えておきたいのが、32ビット版OSを選ぶか64ビット版OSを選ぶのかということです。
一番の違いは、32ビット版OSであればメモリを約3GBまでしか使用できないのに対して、64ビット版OSなら(理論上は)128GBまで使用できることです。
昨今の技術向上で、メモリはGB単位の世界に突入しました。
メモリは多ければ多いほど動作が良くなるので、人々は可能な限りたくさん積もうとします。
しかし今度はOSの側に問題が出てきました。
Windows Vista で多く使われていた32ビット版のOSでは、先程話したように約3GBまでしか使えないのです。
これではメモリを4GBとか8GBとか積んだところで、3GBまでしか使ってくれないので無駄になります。
これでは性能向上が止まってしまうため、Windows 7 発売に際して、メモリをより多く使える64ビット版の Windows 7 を一般ユーザーにも手に入りやすくしました。
みんながメモリを多く使えるようになったので、動作が良くなりめでたしめでたし。
……とならないんです。
実は、32ビット版の Windows と64ビット版の Windows は内部の動作が根本的に違います。
そのため、うかつに64ビット版に手を出すと、使いたくても使えないソフトが出てきたり、認識してくれない周辺機器が出てくるので注意が必要です。
とはいえ、Microsoft側も64ビット版を強烈にプッシュしてるため、もう少しで時代の流れは完全に64ビット版のOSに向かいます。
今の段階ではメーカー側の対応が万全ではないため、外堀が埋まった状態でハイパフォーマンスのパソコンを手に入れたいのであれば、来年の後半になる辺りまで待って Windows 7 の64ビット版を手に入れることをオススメします。
その頃なら、64ビット版を導入しやすい環境が整っていると思われますので。
現時点では、パソコンメーカー側の対応はくっきり分かれています。
代表的なところでいくと、基本的に32ビット版のみ発売しているのが富士通。
それぞれの機種で32ビット版・64ビット版を容易に選択できるようになっているのがTOSHIBA。
基本的に64ビット版のみ発売しているのがSONY。
他の国内メーカーは、機能を抑えた機種は32ビット版、ハイスペックな機種は64ビット版を導入する傾向がある模様。
海外メーカーは、比較的64ビット版が多いようです。
(日本は64ビット版の普及が割と遅いという情報もネットで目にしましたが、大学の講義を聞いてる限りだと嘘クセーって思ったり)
ちなみに僕は、ノート・デスクトップ共に32ビット版を買いました。
理由は「互換性」ただ一つ。
しかしこれが馬鹿にできないものなので、みなさんも(あと一年くらいは)気をつけてくださいねー。
次回はたぶん最終回。
これまで紹介してきた記事をベースに、僕がいかにしてパソコンを選び、今の状態に落ち着いたかを書いていこうと思います。