空色図書館へようこそ!

2011年7月の日記帳

2011年7月14日(木) 「親は正しくない存在であれ」

「親が正しくないって幸せなことなんだから」
アニメ「花咲くいろは」
12話「『じゃあな。』」より

自分にとって、親は絶対的に正しいものだった。
親どころか「大人」の全てが正しく、神みたいに思えてた。

だから親の言うことも先生の言うことも完全無欠なもので、自分はそんな神のごとき存在にはなれないと思ってた。
一生「子ども」のままで、「大人」になんかなる日は来ないのだと思ってた。
子どもの頃、自分の寿命は小学生で尽きるなんて考えてたのは、そんな背景からだったと思う。

「大人の言うことは正しい」という点で迷いがなかったことが、自分を素直で真っ直ぐな子にしていたように思う。
周りに何を言われても、「大人に褒められる自分」に正義があり惑わされる必要がなかったのだから。

揺らいだのは中学の時。
決定的なターニングポイントは分からない。
「小学生が寿命」という壁を越えたことかもしれないし、小学生の時よりも自分で決める範囲が広がって「大人」の立場に近づいて苦労を知ったからかもしれない。
絶対神だった親父が小さく見えたからかもしれない。

分かったのは、「大人」が実にいい加減な存在だってこと。
人を簡単に傷つけるし助けないし責任も取らない。
こうしてかつての自分は壊れ、思い知った。
小学生で死ぬというかつての思い込みは幻想でも何でもなく、現実として自分に降り掛かったのだと。

「親が正しくないって幸せなこと」だったのだ。
「親が正しい」と子どもが縛り付けられてしまう。
「花咲くいろは」では、正しい親を持った皐月は、親の正しさの前に我慢を重ねて何も言えないでいた。
皐月は正しくない親になり、子どもの緒花は親の傍若無人さに我慢を重ねて苦労することになるのだが……。

思うに、子どもが子どもから抜け出す一歩っていうのは「親が正しくない」ことに気づく瞬間だ。
「親が正しい」状態は、親の価値観が全てであるということ。
それでは世界は広がらない。
「大人が――親が正しくない」と知ったあの時から、自分の世界はたぶん広がって見えるものが増えたと思う。

「花咲くいろは」の皐月が親のスイを「正しい」と認めながらも、それでも歯向かったあの時は、「親の正しさ」を壊した瞬間で。
緒花が、自分の仕事を侮辱した親の皐月に抵抗したのは、「親が正しくない」ことを認め、吉翠荘という別の尺度でものを捉えられるようになった証のように思えた。

今、自分にとっての親は「正しい」存在ではない。酒は飲むし煙草は吸うしとんちんかんなことを言うしとんでもないことをやらかす。
たぶんそれでいい。
「正しくない」親を見ることが、あらゆる他人との関係を築くことに繋がる。
今の親は「正しい」尺度から解放され、対等な他人なのだ。

おそらく、「正しくない」ことを見せつけることが、親が子に贈る最たるものなのではないか。
アニメを見て少し振り返って、そんなことを考えた。

そうして考えてみると、自分は後輩に対して結構無責任でとんでもないことを言ってたりする。
「どうせ適当にやっても単位は取れる」「世の中金さえあれば何でもできる」「先輩は利用するためにいる」。
もしかしたら、「正しくない親の姿を見せつける」という意識が、無意識に働いているのかもしれない。

2011年7月13日(水) 「地震編 後編 公開」

「サイコロの旅2」の動画「part3 地震編 後編」を本日公開しました。
今回は、避難所生活を中心にお届けしております。
次回は、サイコロを放り投げた旅が展開されることでしょう。

余談ですが、ニコニコ動画では、動画の内容を示す「動画カテゴリ」と「タグ」というのがあります。
「カテゴリ」はその名の通りジャンルで、「ゲーム」とか「音楽」とかのジャンルを示してます。
元ネタの「水曜どうでしょう」がバラエティ番組の括りに入ることもあり、伝統的にサイコロの旅関係の動画は「エンターテイメント」カテゴリに属すものが多く、我々のサイコロの旅の動画も「エンターテイメント」で登録しています。
……part1だけは。

「タグ」というのは動画に含まれる要素を示したもので、例えば動画のラストでどんでん返しが待ってる場合は「衝撃のラスト」といったタグがつけられたりします。
サイコロの旅関係の動画では、青春18きっぷを使ってサイコロの旅を行った場合に「18切符でサイコロの旅シリーズ」のタグをつける場合が多いです。
我々の動画もご多分にもれず、「18切符でサイコロの旅シリーズ」のタグを付けています。
……part1だけは。

part1 は、地震が起こることなど知る由もなく普通にサイコロの旅してるんで、何の心置きもなく普通通りの投稿形態でやってるんですよ。
しかし、part2 以降で同じようにやったらさすがに詐欺にもほどがあるし、お互いのためにならないだろうということで苦心しています。
part2 以降では、「カテゴリ」が「その他」、「タグ」は「東日本大震災」にしてあります。 (「タグ」は part2 投稿当初は付けてなかったんですが、視聴者が「東日本大震災」を付けてくれたので、やはりそれしかないということで part3 では自分で付けました)

そんな感じでやってきましたが、じゃあ part4、part5 をどうするかがちょっとした悩み。
part4、part5 はひたすら移動になりますが、サイコロ使って移動してるわけではないので「サイコロの旅」のタグは変だし、そんなに暗くはないけど基本的にテンションが低い状態が続くので「エンターテイメント」のカテゴリにするのも気が引けると。
カテゴリは引き続き「その他」で行くと思いますが、タグは思いつかないので、視聴者の流れに委ねることにします(笑)。


「サイコロの旅2」の動画は今月で終了させます。
来月からは新たな動画シリーズが始まる……かどうかは見てのお楽しみですが、とりあえずサイコロを最後までよろしくお願いたします。

2011年7月3日(日)

「サイコロの旅2」の動画の part3 の編集が99%終わりましたので、公開は7月13日(水)の予定でいきます。
最終章の「帰宅編」の編集も進めていますが、「地震編」ほど気を使う部分がないせいもあって、比べものにならないくらい早いペースで進んでいます。
あまり楽観はできないですが、好条件が重なれば、7月20日・27日と2週続けて公開できるかもしれないです。
ぶっちゃけ、これにばっかり時間かけてもいられないんで、どんどん進めてちゃちゃっと終わらせたいところです。

2011年7月1日(金) 「地震編 前編 公開」

「サイコロの旅2」の動画「part2 地震編 前編」を本日公開しました。
予定より遅れてしまいましたが、ご覧いただければと思います。

今回のこの動画が、肉体的にも精神的にも一番きつかったです。
作業時間自体が少なくとも60時間はかかったのもありますし、当時のことを思い出して気分が悪くなってきたりと、かなりハードな作業でした。
無事公開できてホッとしてます。

残りのパートは今回ほど負担がかからないで済むかなと思います。
そうでないとやってられないというのもありますが(笑)。

part3はだいたい編集が終わっていて、7月13日の公開でほぼ間違いないと思うのですが、下手に予告すると後が怖いのでとりあえず黙っておきます(笑)。
週末に「サイコロの旅」とは別件の編集作業も控えていたりして、「サイコロの旅」の編集の進行が読めないのもありますし。
気長にお待ちを。